2020年1月12日「まだ悟らないのか」

○金 南錫牧師 マルコによる福音書8章11-21節

 イエス様たちが船に乗るときに、弟子たちはパンを持ってくるのを忘れ、船の中には一つのパンしか持ち合わせていなかったのです(14節)。そのとき、イエス様は「ファリサイ派の人々のパン種とヘロデのパン種によく気をつけなさい」と戒められました。
 しかし、弟子たちは、それを具体的なパンの話と思い込んでしまっていました。
 弟子たちが見るべきことは、一つしかないパンという現実ではなく、彼らの目の前におられるイエス様でした。イエス様は二度も、わずかなパンで大勢の人を満腹する奇跡を行われたのです。イエス様が共におられれば、何が足りなくても大丈夫であることを示してくださったのに、弟子たちはパンが足りないことで、議論し始めたのです。
 そんな弟子たちに何度も恵みのしるしを与え、「まだ、悟らないのか」と繰り返し、イエス様は問いかけられます。
 皆さんの視線は、今どこに向いているのでしょうか。霊的な目が開かれ、今も生きておられる主イエスを見上げるように願っております。
 今も生きておられる主イエスが共におられるならば、なんの心配もありません。私たちは、恨みはいつまでもよく覚えているものですが、恵みはすぐに忘れてしまいます。だからこそ、主イエスは何度も何度も恵みのしるしを与え、「まだ、わからないのか。悟らないのか」と言われているのです。