報告 ユーチューブで礼拝の配信を開始

○ぶどうの枝第58号(2023年7月2日発行)に掲載(執筆者:MK)

 近年、教会に足を運ぶことが難しい方が増えてまいりました。また、コロナ禍で教会に集まることが難しくなったことを機会に、礼拝のオンラインによる配信を行なう教会も多くなりました。昨年十月に行われた教会員懇談会でも、礼拝の配信を行なうべきだという意見がすべての班から出されましたので、役員会はこれを受けて機材をそろえ、十二月からYouTube(ユーチューブ)による配信の試行を始めました。
 しかし実際にやってみると、内容の問題と技術的な問題の両方が生じました。
 まず内容的には、YouTubeで限定を付けずに公開すると、全世界の人がいつでもどこでも見られる状態になるため、映っている人や語っている人のプライバシーが問題になります。礼拝は、その場に集まった人の、そのときだけのものであったわけですが、それを場所も時間も対象も無限大に拡大してしまうと、やはり問題が生じます。カメラとマイクの向こうに誰がいるか分からない、そのときだけで消えるはずの言葉がいつまで残るか分からない、という状態を好まない方がいれば、それを無視して進めることはできないわけです。他教会の実際のオンライン配信を見てみると、一部始終を公開している所もありますが、多くは牧師説教のみで、この点の難しさが分かります。
 YouTubeには「限定公開」という方法もあり、リンク先のアドレスを知っている人だけが視聴できるようにすることは可能ですが、その場合は、対象者を決めて一回ごとにメールでリンク先を連絡しないといけないので、そこをどうするかが問題になります。またアドレスが漏れた場合は、やはり誰が見るか分からない状態になる、というリスクもあります。
 このため、さまざまな協議をした結果、現在は、説教と説教前後の讃美歌、および聖書朗読の部分を配信しています。これですと、見られる又は聞かれるのは、(司会者の朗読などの声は入りますが)内容的には牧師のみですので、先生が差し支えなければ可能、ということになります。礼拝の全体ではなくても、説教だけよりは良いのではと思います。
 技術的には、「ライブ配信」と「録画のアップ」の二つの方法があり、当初は、実際に礼拝を行なっている時間に視聴できる「ライブ配信」(後からの視聴も可)でやってみたのですが、音の歪みがかなりひどく、また実際はあまり同じ時間には視聴されておらず、後から視聴する方が便利だと分かりましたので、無理に「同時中継」にはせずに、一度ビデオを撮って、その録画を礼拝が終わってからすぐにアップするように変更しました。
 また、使用するWebカメラも、司会者が映り込まないように画角の狭いものが必要でしたし、マイクの性能も様々なので、いろいろと試行が必要でした。YouTubeの操作自体は難しくないのですが、やってみないと分からないことは多いものです。
 結果としては、ふだんお出でになれない五名ほどの教会員の方々がいつも視聴しているそうです。このほか、視聴回数を見ると、だいたい三十回は超えていて、百回以上のときもあるので、教会員以外の方もかなり視聴していると思われます。いずれ「YouTubeで見ました」と言って教会を訪ねる方もいらっしゃるのではと期待しています。
 視聴方法は、パソコンでもスマホでも、ネットを見られる環境があれば簡単です。佐倉教会のホームページにはリンク先が表示してありますし、YouTubeで「佐倉教会」を検索してもすぐに出てきます。
 なお、配信の作業は、現在、私と、SMさん、YHさん、CKさんで行なっています。お手伝いいただける方は私までご連絡ください。よろしくお願いいたします。