2022年5月22日「ユダの嘆願」

○金 南錫牧師   創世記44章1-34節

 ヨセフは兄弟の袋に穀物の代金として支払われた銀を入れさせて、一番年下のベニヤミンの袋には、自分の銀の杯を入れておくようにと、執事に命じました(2節)。そして、執事が兄たちに追いついて、盗みの疑いをかけられた時に、兄たちは「僕どもの中のだれからでも杯が見つかれば、その者は死罪に、ほかのわたしどもも皆、御主人様の奴隷になります」と言ったのです(9節)。兄たちは、杯を盗んだ者だけが死罪になるのではなく、ほかの者たちも皆、責任を取ると言うのです。しかし、調べられて、ベニヤミンの袋から、銀の杯が見つかるわけです。

 こうして、兄弟たちは再びヨセフの前に立たされることになりました。ユダがヨセフの前に進み出て語り始めました。これが、18節から34節まである「ユダの歎願」であります。「何とぞ、この子の代わりに、この僕を御主君の奴隷としてここに残し、この子はほかの兄弟たちと一緒に帰らせてください。」(34節)ユダは自ら弟の身代わりになることを申し出るのです。このユダの言葉の中に、私たちの身代わりとされたイエス・キリストを見出すことができます。