2024年4月21日「神のものは神に」

○金 南錫牧師 ルカによる福音書20章20-40節

「そこで、機会をねらっていた彼らは、正しい人を装う回し者を遣わし、イエスの言葉じりをとらえ、総督の支配と権力にイエスを渡そうとした。」 機会を狙っていた彼らとは、祭司長や律法学者たちなどユダヤ社会の指導者たちのことです。彼らはぶどう園のたとえによって、ぶどう園の主人から託されたものを自分のものにする。その罪を鋭く指摘されて、イエスを殺そうとしたのです。

遣わされた回し者が質問します。「ところで、わたしたちが皇帝に税金を納めるのは、律法に適っているでしょうか、適っていないでしょうか。」この質問は、イエス様を陥れるために、とてもよく考えられた質問です。すると、イエス様は「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい」と言われます。当時の銀貨には、ローマ皇帝の肖像が刻まれていました。その銀貨は皇帝のものです。ですから、皇帝に返す。そして、神の似姿として造られた人間のいのち、生涯は神様のものです。ですから、それを神様に返しなさいと、イエス様が語っておられるのです。