○金 南錫牧師
マルコによる福音書1章16-20節
あるとき、イエス様はガリラヤ湖のほとりを歩いていました。そこには、シモンとシモンの兄弟アンデレがいつものように、網を湖に向かって打っていたのです。
イエス様はその姿をじっとご覧になって、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」と声をかけます。最初に声をかけたのは、イエス様でした。ペトロとアンデレは魚をとることに、力と時間を費やしています。イエス様のことに興味を持っていなかったのです。
しかし、イエス様はそのような人々を呼び求められたのです。人間に対する主イエスの呼びかけがすべてに先行しているのです。主イエスの眼差しが先立っています。
イエス様の呼びかけに、二人はすぐに網を捨てて従いました(18節)。イエス様に従うことは、イエス様と同じ生き方をすることです。従って、そこには、人生を自分で決めた目的のためにではなく、神の業のために働く生き方がもたらされるのです。本日の言葉で言えば、「人間をとる漁師になる」ことです。ペトロ、アンデレ、ヤコブ、ヨハネ。この四人は魚をとるのではなく、今までしたことのない新しい働きを始めたのです。それは、神の国のことを伝えることでした。
イエス様に従うことは、自分のできる得意なことをイエス様と一緒に続けていくことでもありますが、それよりも、できるかどうか心配だけれども、とても大事なこと、神様が喜ばれることをしてみよう、ということではないかと思います。