2024年4月28日「やもめの献金」

○金 南錫牧師 ルカによる福音書20章41-21章4節

イエス様はある貧しいやもめが賽銭箱にレプトン銅貨2枚を入れるのを見ておられたのです。レプトン銅貨一枚というのは、一日賃金に当たる一デナリオンの128分の1、今のお金で換算してみると、50円玉1枚ほどの価値です。やもめが50円玉二枚を入れたのを見て、イエス様は「確かに言っておくが、この貧しいやもめは、だれよりもたくさん入れた。あの金持ちたちは皆、有り余る中から献金したが、この人は、乏しい中から持っている生活費を全部入れたからである」と言われました。

ここで「生活費、bios」と訳された言葉は、原語では「命、人生」という意味です。英語で言えば「Life」です。つまり、ここでイエス様は、やもめの献金額だけを見ておられたのではなく、彼女の命、人生、生活全体を見ておられたのです。ですから、このやもめが生活費を全部入れたというのは、自分の命、人生そのものを神にお捧げしたということです。レプトン一枚は明日の生活のために、そして残りの一枚は神様のために、そのほうが責任ある行動ではないかと思う人もいるかもしれません。しかし、本当に大切なことは、今日も、明日も、神様に委ねることです。