2023年12月3日「律法と神の国」

○金 南錫牧師 ルカによる福音書16章14-18節

ファリサイ派の人たちは、自分たちは正しいと思っていました。だから、イエスが不正な管理人をほめるなんて、一体何を考えているのだ、そういうふうに思って、イエスをあざ笑ったのです。しかし、イエス様はこう言われました。「あなたたちは人に自分の正しさを見せびらかすが、神はあなたたちの心をご存じである。人に尊ばれるものは、神には忌み嫌われるものだ。」

ファリサイ派の人たちは、イエスのように不正なことをほめるなんてしない。自分たちは神の前に正しく生きている。とても自身満々でした。ところが、そうした自信が大きくなると、人は正しくないと思われる人のことを批判するようになるのです。しかし、人は誰も、神の前に自分は正しいと言えるほどの人間ではないのです。聖書には、正しい人は一人もいない、と教えています(ロマ3:10)。「神はあなたたちの心をご存じである。」この御言葉によって、私たちが自らの心を振り返っていく時に、自分はいかに自己中心になってしまっていたのか。神の前に、罪人であるということに、深く気づかされていくのです。