○金 南錫牧師
マルコによる福音書1章1-11節
マルコによる福音書は「神の子イエス・キリストの福音の初め」という言葉で始めています。また、その後すぐに主の道を備えるものとして、ユダヤの荒野で罪の赦しを得させる悔い改めの洗礼を宣べ伝えるバプテスマのヨハネを紹介します。
「そのころ、イエスはガリラヤのナザレから来て、ヨルダン川でヨハネから洗礼を受けられた。水の中から上がるとすぐ、天が裂けて『霊』が鳩のようにご自分に下って来るのを、ご覧になった」とあります(9、8節)。
マルコによる福音書は今「福音の初め」、つまり神の子イエス・キリストを通して行われた救いの福音がどのように始まったのか、それを記録しています。
その福音の開始点に「天が裂けて」とあります。これは、主イエスが受けた洗礼とは神の御心のために、そして人類の救いのために、ご自分が「引き裂かれる」という決断のしるしであることを表します。福音はこのように、主イエスの「引き裂かれる」ということへの決断と共に始まったのです。