随想 佐倉教会聖歌隊の歩み コロナ後の活動を再開

○ぶどうの枝第59号(2023年12月24日発行)に掲載(執筆者:YN)

 佐倉教会聖歌隊は、記録がないので定かではない私の記憶によりますが、島津虔一牧師が牧会されていた頃、牧師の指導によりイブ礼拝に信徒の有志と教会学校の子供たちが讃美歌を歌ったのが始まりだったと思います。Kさんの二人のお子さんも一生懸命歌っていました。
 島津牧師の後に就任された有馬尊義牧師は「神に讃美をささげるという、人間のできる最大のささげものとして、教会の各場面で奉仕する聖歌隊を目指してもらいたい」と。この頃から徐々に今のようなスタイルになりました。
 黒田直人牧師が赴任されてからは、教会音楽をドイツで研鑽なさったオルガニストのNKさんの熱心な御指導があり、佐倉教会内部での奉仕だけでなく、教派を超えた千葉県教会音楽祭に参加。二〇〇五年・二〇〇七年には、NKさんのオルガン演奏と聖歌隊によるチャーチ・コンサートが開催されました。この地域での本格的なオルガン演奏は初めてでしたので、聴衆が大変感動しました。また、来場者が多数であったため、定員を超えて収容し、消防法上の問題があったとの記録が残っています。当時から二〇二〇年三月のコロナによるパンデミックまでは、十五名から二十名と伴奏者と指揮者とで奉仕活動をしていました。

 聖歌隊奉仕と練習計画

 聖歌隊は、教会暦による聖日と毎月第一主日の聖餐式のときに讃美歌のささげもの、その準備として第四週の礼拝後十二時三十分から十四時、必要に応じて聖餐日当日の礼拝前に三十分くらいの練習をしていました。
 次に掲げるのは、二〇一四年九月から十二月までの練習計画で、教会暦の後半、クリスマスまでの練習と、聖餐式での奉仕計画の例です。
(数字は讃美歌の番号。Ⅱは『讃美歌 第二編』)
九・二八  礼拝後練習 四〇三、三八五、Ⅱ一〇八、Ⅱ一二〇
一〇・五  第一主日聖餐日 四〇三 朝練
一〇・二六 礼拝後練習 三八五、Ⅱ一〇八、Ⅱ一二〇、二五九
一一・二  召天者記念礼拝 三八五 朝練
一一・二二 礼拝後練習 Ⅱ一〇八、Ⅱ一二〇、二五九
一一・三〇 アドベント・創立記念日礼拝 Ⅱ一〇八 朝練
一二・七  礼拝後練習 Ⅱ一〇八、Ⅱ一二〇
一二・二一 クリスマス礼拝 Ⅱ一二〇 朝練
一二・二四 クリスマスイブ礼拝 Ⅱ一〇八、Ⅱ一二〇、二五九 礼拝前の練習
(四〇三「聞けよ、愛と真理の」、三八五「花彩る春を」、Ⅱ一〇八「みかみのみことば」、Ⅱ一二〇「み子なるイエス」、二五九「いそぎきたれ」)
 この後、新年を迎え、公現日、受難日、復活日、ペンテコステ、毎月第一主日の聖餐日等のため、前年と同じようなローテーションで活動していたことが、二〇〇五年六月からの記録で分かりました。
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 次は、二〇二〇年一月に聖歌隊員に配った「聖歌隊からのお知らせ」です。
 二・二  新聖歌「いつも喜んでいなさい」
 三・一  Ⅱ「み弟子らにかこまれ」
 四・五  三〇七「ダビデの子、ホサナ」(棕櫚の聖日)
 四・一〇 金曜日(受難日)三〇二「暗いゲッセマネ」
 四・一二 復活日 Ⅱ「み墓深く」
 五・三  四七九「よろこびは主のうちに」
 五・三一 ペンテコステ 二〇七「ほめよ主を」
 六・七  三位一体主日 二〇七「ほめよ主を」
 この計画には練習日等が記されていません。コロナ禍のため、三月から礼拝の持ち方が制限され、聖歌隊としての奉仕ができなくなってしまい、活動は中止。教会員の集会も中止でした。
 今年十月からコロナ禍以前と同じ礼拝に戻ることになり、十月二十九日から活動が再開、以前のような練習が始まりました。
 十一月二十九日、佐倉教会創立百十九周年の記念日に聖歌隊として讃美の歌をささげることができ、隊員一同この恵みに心踊らせ、感謝し喜びをもって歌うことができました。当日歌われた曲は、ヘンデル作曲「メサイア」より「主はその群をやしないたもう」(『讃美歌第二編』五六)でした。