2022年6月26日「悪を善に変える神」

○金 南錫牧師   創世記50章1-26節

 ヤコブは、147年の地上の生涯を終えました。ヤコブの遺体は先祖の眠るマクペラの畑の掘穴に葬られました。その後、ヨセフとその兄弟たちはエジプトへ帰りました。ところが、兄弟たちに一つ気がかりなことがありました。それは、父ヤコブが死んだことによって、ヨセフの心が変わり、自分たちに仕返しをするのではないか、という心配でした(15節)。そこで兄たちは、人をやって、自分たちの咎と罪を赦してほしいと懇願しました。

 これを聞いて、ヨセフは涙を流しました。そして、兄たちにこう言いました。「恐れることはありません。わたしが神に代わることができましょうか。あなたがたはわたしに悪をたくらみましたが、神はそれを善に変え、多くの民の命を救うために、今日のようにしてくださったのです。どうか恐れないでください。このわたしが、あなたたちとあなたたちの子供を養いましょう」(19、21節)。これは、すべてのことを働かせ、悪を善に変える神の摂理を信じる信仰に立っていたヨセフ物語の結論のような言葉です。