○金 南錫牧師 ルカによる福音書6章37-42節
今日のところで、イエス様は「正しい裁き」を否定したわけではありません。また、「人の目にあるおが屑を取り除いてはならない」とは言っていないのです。最後の42節に「自分の目にある丸太を見ないで、兄弟に向かって、『さあ、あなたの目にあるおが屑を取らせてください』と、どうして言えるだろうか。偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除け。そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目にあるおが屑を取り除くことができる」と言っています。つまり、相手を正すのがいけないのではなくて、まず自分の目に「丸太」があるのを忘れていませんかと指摘しているのです。
イエス様は一つのたとえを話されました。「盲人が盲人の道案内をすることができようか。二人とも穴に落ち込みはしないか。」目の見えない盲人は、他の盲人を導くことができません。なぜなら、二人とも穴に落ちてしまうからです。つまり、自分が盲人であることに気付かず、他の人を導くことの危険を指摘しています。ここで、盲人とは、誰でしょうか。自分自身が盲人であると自覚することを、このたとえは教えています。キリスト者はたえず、聖書の御言葉によって、自分を知る必要があります。