2021年4月11日「しかし、ノアは」

○金 南錫牧師 創世記6章1-8節

 「主は、地上に人の悪が増し、常に悪いことばかりを心に思い計っているのを御覧になって、地上に人を造ったことを後悔し、心を痛められた。」(5、6) ここで「悪」とは、アダムとエバ、カインとアベルのところに出てくる人間の悪、また、カインの子孫レメクの復讐心などのことを指しています。さらに、今日のところに出てくる「神の子ら」と「人の娘たち」による「ネフィリム」が産まれたことをも指していると思います。このように、人の悪は地に増していました。また、人は常に悪いことばかりを心に思い計っているのをご覧になった神様は、地上に人を造ったことを後悔し、心を痛めました。なお、7節に「わたしは人を創造したが、これを地上からぬぐい去ろう。人だけでなく、家畜も這うものも空の鳥も。わたしはこれらを造ったことを後悔する」とあるように、人間の悪は神に創造主としての業さえも、後悔させ、心を痛ませるほどに重いものでした。そのようにして、大洪水を起こされるのです。

 「しかし、ノアは主の好意を得た」とあります(8)。神様は一人の義人、ノアを心に留めておられるのです。そして、ノアを救いの器として選び出し、新しい創造を始められるのです。時が良くても、悪くても、最善を為さる神を信じ、その神にすべてをゆだねて、神と共に歩んでいこうではありませんか。