2022年9月11日「十二人を選ぶ」

○金 南錫牧師   ルカによる福音書6章12-19節

「イエスは祈るために山に行き、神に祈って夜を明かされた」(12節)。イエス様はその夜、一体、何を祈られたのでしょうか。それは、翌日になって、イエス様がお選びになった十二人の顔ぶれを見ると分かって来ます。シモンとアンデレはガリラヤの漁師でした。同じ漁師のヤコブとヨハネは「雷の子ら」と呼ばれるほど、すぐ怒りっぽくなる人たちでした。また、ユダヤ人同胞からはローマの手先として嫌われていた徴税人マタイがいるかと思えば、ローマと妥協している人間なら短刀で暗殺することを計っていた熱心党のシモンもいました。特にこの中には、後に裏切り者となるイスカリオテのユダもいれば、自分の命が惜しくて、イエスのことを知らないと三度も否定するシモン・ペトロもいます。

 つまり、イエス様が十二弟子たちを選ばれたのは、有能で、立派だから選ばれたのではありません。もし、私たちがユダであったとすればどうでしょうか。ペトロであるなら、疑い深いトマスであるならどうでしょうか。裏切りの時点で終わりであり、救いも赦しもなくなってしまいます。私たちはそれぞれに弱さを持っています。しかし、イエス様はそのような私たちを、祈りによって、あなたの弟子として受け入れてくださるのです。