○金 南錫牧師 創世記28章10-22節
兄エサウが殺意さえ抱いていることを知ったヤコブは、エサウの怒りが治まるまで、母リベカの故郷に逃れることになります。「ヤコブはベエル・シェバを立ってハランへ向かった」(10節)。ヤコブはいよいよハランの地へと旅立ちました。とある場所に来たとき、日が沈んだので、そこで一夜を過ごすことになったのです。近くにあった手ごろな石を取って、それを枕にして、横たわりました。石を枕とする自分自身を見ながら、さすがのヤコブも、自分の失敗や過ちに少しは目を向けていたかもしれません。神様はヤコブに、一つの夢を見せられました。天まで達する階段が地に向かって伸びていて、神の御使いたちがそれを上ったり下ったりしているのです。また、神様がヤコブの傍らに立って、こう言われました。「見よ、わたしはあなたと共にいる。あなたがどこへ行っても、わたしはあなたを守り、必ずこの土地に連れ帰る。わたしは、あなたに約束したことを果たすまで決して見捨てない」(15節)。眠りから覚めたヤコブは、「まことに主がこの場所におられるのに、わたしは知らなかった」と言いました(16節)。ヤコブは一人孤独な旅に出ることになった時に、初めて神様に出会うことができたのです。