2023年5月14日「逆らわない者は味方」

○金 南錫牧師   ルカによる福音書9章46-50節

イエス様は「誰が一番偉いか」と議論する弟子たちの心のうちを見ぬいておられ、一人の子供を連れて来て、ご自分のそばに立たせて、議論する弟子たちに言われました。「わたしの名のためにこの子供を受け入れる者は、わたしを受け入れるのである。わたしを受け入れる者は、わたしをお遣わしになった方を受け入れるのである。あなたがた皆の中で最も小さい者こそ、最も偉い者である。」(48節)

当時のユダヤ社会において、子どもというのは、まだ一人前の仕事ができない、価値のない存在とされました。イエス様は、私の名のために、そのような子どもを受け入れる人は、イエス御自身を受け入れることであり、父なる神を受け入れることであると仰いました。ここでイエス様は弱い立場にある人と、ご自分を同一視しています。ただここでは、弱い立場にある人を大事にしようという教訓ではありません。もっと深い意味があります。それは、弱い立場にある人がいてこそ、教会が教会として成り立つことを語っているのです。そういう人がいて、キリストの体が成り立っているのです。