2022年7月3日「献呈の言葉」

○金 南錫牧師   ルカによる福音書1章1-4節

 「わたしたちの間で実現した事柄について、最初から目撃して御言葉のために働いた人々がわたしたちに伝えたとおりに、物語を書き連ねようと、多くの人々が既に手を着けています」(1-2節)。「わたしたちの間で実現した事柄」とは、ナザレの人、イエス・キリストの十字架と復活のことです。ルカは、ナザレのイエスとは直接的には出会っていません。彼は医者だったので、一連の出来事を注意深く観察し、人たちやイエスの周りにいた人たちから、イエスはどのような人か、イエスは何を語り、何を行われたのか、それを注意深く聞いて、イエスという方を知っていきました。

 また、「最初から目撃して御言葉のために働いた人々」によって伝えられたことを受け入れ、「順序正しく書いて」テオフィロに献呈したわけです(3節)。一人のために書いたことですが、すべての人に開かれた福音書となっていました。一人を愛する、その愛が、私たちにも向けられていることを、このルカによる福音書を通して、聴きたいと思います。