2021年7月4日「さあ、目を上げて」

○金 南錫牧師 創世記13章1-18節

 アブラムとロトはお互い大変豊かになって、多くの家畜を持つようになりました。ところが、家畜のために与える水や草が不足していくわけです。ついにアブラムの家畜を飼う者たちと、ロトの家畜を飼う者たちとの間に争いが起きました。アブラムは、争いを避けて、ロトに選択権を与えます。「あなたが左に行くなら、わたしは右に行こう。あなたが右に行くなら、わたしは左に行こう」と。

 ロトはカナンを捨てて、ヨルダンの低地の町々を選び、ソドムに移っていったのです。聖書はその理由として、そこが「主の園のように、エジプトの国のように、見渡すかぎりよく潤っている」と記しています。他方、アブラムは、ロトが見捨てたカナンの地に留まりました。そのアブラムに対して、神様は「さあ、目を上げて、あなたがいる場所から東西南北を見渡しなさい」と呼びかけます。その時、アブラムが何を見たのかについて、聖書には何も書かれていません。しかし、その神の呼びかけは、主を信頼する目で、もう一度今ある場所を見渡しなさいということです。アブラムはそこで「主の祭壇を築いた」のです(18節)。ご一緒に主の祭壇を築き、私たちのために主が何をなさったのか、それを思い起こしながら、感謝して生きたいものです。