○金 南錫牧師 マルコによる福音書13章24-27節
「その時、人の子が大いなる力と栄光を帯びて雲に乗ってくるのを、人々は見る」(26節)。
ここで「人の子」とは、イエス様が御自分のことを言われた言葉で、イエス様ご自身が再び雲に乗って来ると宣言されました。ここに記されている「雲」という言葉は、黙示的な表現で、神の臨在を表す言葉でした。イエス様が神の御子として来られたように、やがて再びやって来られる、しかも、神の臨在としてやって来られるという意味が、この「雲」という言葉の中に込められているのです。
続いて、イエス様は世の終わりの日には、「太陽は暗くなり、月は光を放たず、星は空から落ち、天体は揺り動かされる」ことを、語っておられます(24、25節)。これも黙示的な表現で、終末の日に、神の裁きが明らかになることを語っているのです。
初代教会は、この終末の日がもうじき、やってくると信じておりました。だからこそ、イエス様が再びやって来られる再臨への信仰は、迫害下で苦しむクリスチャンたちへの、大きな励ましとなりました。
ですから、どんな苦しみの中におかれようとも、「主イエスよ、来てください」即ち、「マラナタ」の祈りがある限り、いつの日か、主がやって来られて、私たちに完全な救いを与えてくださることに、希望をもって、今を生きようとしたのです。