○金 南錫牧師 フィリピの信徒への手紙3章12ー16節
「兄弟たち、わたし自身は既に捕らえたとは思っていません。なすべきことはただ一つ、後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ、神がキリスト・イエスによって上へ召して、お与えになる賞を得るために、目標を目指してひたすら走ることです。」(13、14節) パウロは今まで3回も伝道旅行をしながら、多くの人々を救いに導きました。また、行く先々で教会を立て上げました。普通なら、そうした過去の実績を振りかえて、自分はこれまで十分やって来たと思ってもおかしくないと思います。でも、パウロは「なすべきことはただ一つ、後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ」と語っています。今まで自分が為してきたもの、後ろのもの、過去のものを忘れて、前のものに向けて、前進したのです。過去のことを振り返って、神の恵みを思い起こし、感謝をささげることも大事なことです。しかしそこで止まってしまうと、前に進むことができなくなるのです。パウロは「後ろのものを忘れ、・・・目標を目指してひたすら走る」と告白しました。私たちもこのパウロのように、後ろのものを忘れ、前を向いて、生きていきたいと思います。