2022年10月30日「水をくみに来た女」

北総分区交換講壇 富里教会 吉田和子先生 ヨハネによる福音書4章1-42節

 イエス様はご自分がユダヤの地にとどまることで騒ぎが起こると予想され、ガリラヤに戻ろうとなさいました。その途中のシカルという町での出来事です。時はお昼過ぎ。イエス様は一人で井戸のそばに座っておられました。そこへ一人のサマリアの女が水を汲みにやってきました。彼女とイエス様の何気ないやり取りが始まります。彼女はまさかイエス様が自分との出会いを予め準備された上でそこに座っておられたとは全く知りませんでした。しかしイエス様は既に彼女のことは何から何まで知っておられました。世間では身持ちの悪い女と蔑まれていても今、心から真の神への礼拝を望む渇いた心を持っていること。イエス様は神が求めておられるのは霊と真理をもって真の神を礼拝する者であるとの大切な礼拝の奥義を語られました。イエス様と出会ったこの日からサマリアの女の人生は全く新しいものになったに違いありません。

 思い返せば私達も一人一人思いがけない時に、思いがけない所で、一方的な神様の選びによってイエス様と出会うことを許されました。罪深く弱い私たちのことを知って選んで下さった神様の愛に応えて、私たちも出かけて行って、それぞれにふさわしい実を結べる人生を歩んでゆきたいものです。