2021年12月26日「ほんの数日のように」

○金 南錫牧師   創世記29章1-30節

 ヤコブは旅を続けて、母リベカの故郷ハランの地までやってきました。そこで彼は、最初に井戸のところに向かいます。そこにラケルがやって来ます。ヤコブはラケルに、自分が彼女の父の甥に当たり、リベカの息子であることを打ち明けて、ラバンの家に招かれます(12、13節)。ヤコブがラバンの家に来て、一か月ほど経って、ラバンがヤコブにどんな報酬が欲しいか尋ねられ、ヤコブはラケルを愛していたので、「下の娘のラケルをくださるなら、わたしは七年間あなたの所で働きます」と申し出ます(18節)。ラバンはこの申し出を受け入れて、ヤコブは七年間ラバンに仕えます。「ヤコブはラケルのために七年間働いたが、彼女を愛していたので、それはほんの数日のように思われた」(20節)。この言葉には、ラケルと結婚できる喜びに胸をふくらませているヤコブの姿を伺うことができます。

 ついに約束の七年が経ちました。ところが、ラバンは「我々の所では、妹を姉より先に嫁がせることはしないのだ」と言い、もう七年間仕えることを求めたのです(27節)。ここまでの出来事をみると、人生は計画した通りにはなかなかいかないものであることが分かります。しかし、そのような試練に対して、どうやって受け止めるのか、その姿勢が大切です。絶望して落胆すると、試練に陥ってしまいますが、信仰によって祈って、希望を失わない限り、いつかは良い日を迎えることができるのです。