○金 南錫牧師
マルコによる福音書4章35-45節
本日の聖書箇所には、イエス様の一行が激しい突風に遭ったときの出来事です。夕方になるとイエス様は、「向こう岸に渡ろう」と弟子たちに言われました。そこで「弟子たちは群衆を後に残し、イエスを舟に乗せたまま漕ぎ出し」ました(36)。ところが、そこで思いがけないことが起こりました。激しい突風が吹き始めたのです。舟は波をかぶって、水浸しになるほどでした(37)。嵐の中、弟子たちは必死に舟の中の水をかき出しましたが、舟は沈みそうになりました。
なすすべもない弟子たちは、艫の方で何もしないで眠っておられるイエス様を起こして、「先生、私たちがおぼれてもかまわないのですか」と、非難ともとれる言葉を投げつけたのです。しかし、イエス様は不信仰な弟子たちの叫びに応えて、嵐を静められたのです。
そして、40節に「イエスは言われた。『なぜ怖がるのか。まだ信じないのか。』」となっています。つまり、イエス様は、弟子たちの不信仰を戒められる前に、不信仰な者の祈りに応えてくださったのです。どんな不信仰な祈りであっても、私たちが祈り始める時、その祈りは聞かれ始めるのです。嵐の中にあっても、私たちと共におられ、私たちの祈りを聞いてくださる主イエスにすべてを委ねていくことができますように、祈り願います。